ハイクラスには2種類あります。1つは高年収(年収600万以上)のプレイヤー。もう1つは、課長・部長クラスの管理職での転職です。
役職者の転職は、かなり特殊と言いますか、正直縁故やヘッドハンティングの世界なので省きます。
管理職になると「役職定年」などもあり、自分の年収・キャリアの上限が見えてきます。そこでより年収を増やしたり維持するため、キャリアを積み重ねるため、新しい環境へ挑戦するために転職される方がいます。
そこで人事としての私なりの考え方をお伝えし、ハイクラスの転職を強くサポートしてくれる転職サイトや転職エージェントを紹介します。
ハイクラスの管理職の転職者に人事が伝えたい3つのこと
採用担当として、私がハイクラスの管理職の転職者に伝えたいのは次の3つです。
- 会社の規模・権限・責任範囲やカルチャーをしっかり確認しよう
- 管理職を応募している会社には要注意
- 管理職経験者で実績のある方は貴重な存在
では簡単に説明していきます。
会社の規模・権限・責任範囲やカルチャーをしっかり確認しよう
特に転職回数が少ない方に気をつけてほしいのですが、管理職というのは会社の規模やカルチャーによって、与えられる権限・責任範囲が大きく異なります。
例えば、小さな会社ですとプレイングマネージャーとして、手を動かすことが実際に求められますが、大手の場合、はんこを押すだけで年収1200万とかいうことが割とあります。
「大手からベンチャーに挑戦だ」という人もいますが、あまりのカルチャーの違いについていけず、転職を繰り返してキャリアや年収を落としていく方も複数見てきました。
カルチャーや権限・責任範囲をしっかりと確認し、次の職場でも現在と同等かそれ以上に活躍できる(=評価される)かどうかを確かめましょう。
管理職を応募している会社には要注意
管理職を一般募集している会社には要注意です。例えば「課長職としてお迎えし、部下が3人いますので、その人をマネジメントして成果を出してください」といったケースです。
一般的な話となりますが、管理職は雇うものではなく、昇格させるものです。にも関わらず、管理職を直接採用している場合は、よっぽど人材に困っているか、もしくは社員の育成がうまくいっていないケースが想定されます。
社員の育成がうまくいっていない企業は、コミュニケーションや仕事の進め方が定まっていないことが多く、なにかと大変なことが多いので注意が必要です。
管理職経験者で実績のある方は貴重な存在
ここまでネガティブな話をしてきましたが、管理職経験者というのは、非常に価値の高い人材です。
特に中間管理職の場合、部下の面倒を見ればよいだけでなく、部門の垣根を超えた社内外の折衝や、上司を上手に活用することで初めて成果を出すことができます。
人を上手に扱って成果を出せる人材は、今後人材の確保が難しくなる社会の流れにおいて、非常に強い武器になります。自分が組織の中でどういうポジションでどうやって仕事を進め、成果につなげたのか、しっかりとアピールしましょう。
【最強】ハイクラスの転職サイトや転職エージェントの活用方法
ハイクラスの転職で、転職サイトや転職エージェントを上手に活用し、転職に活かす方法をお伝えしていきます。
1. ハイクラス専門の転職サイト・転職エージェントは複数抑えておこう
ハイクラスの転職では、まず自分が活躍できる企業を探すことが最も重要です。ハイクラスの転職で失敗する人は、この企業探しを怠っています。
なぜなら、せっかく高い能力があるにも関わらず、仕事の進め方・権限・役割・カルチャー・働く人のマインド・人間性が合わないことによって、自分自身の能力を活かすことが出来ない場合が多いためです。
ですので、幅広く企業に関する情報を集めることが重要ですので、転職エージェントや転職サイトは複数登録しましょう。
実際に複数登録してみるとわかりますが、転職エージェントや転職サイトによって紹介される案件は大きく異なります。
特に転職エージェントは、抱えている案件は大きく異なります。「転職エージェントならどこでも一緒でしょ」は間違いです。
2.大手の転職エージェントと転職サイトの両方に登録しよう
ハイクラス転職でする場合こそ大手転職エージェントへの登録をおすすめします。なぜなら、転職サイトでは表記できない「裏の転職条件」があり、転職エージェントが面接の時に細かくチェックしてくれるからです。
そのため、採用側としては転職エージェントを経由した人物の方が安心感があります。
しかしながら、転職サイトもしっかり登録しておきましょう。サイトを見て応募するより、スカウトメールが中心になると思います。自分の経歴や実績でどういった会社から需要があるのか、情報収集を欠かさないようにすべきです。
そして、大手転職エージェントは転職サイトも同時に運営しているのが特徴です。逆に言えば、大手エージェントを除いて、転職サイトと転職エージェントを同時に運営している会社はありません。
転職エージェント | 転職サイト |
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リクルートエージェント | リクナビNEXT |
doda | doda |
マイナビエージェント | マイナビ転職 |
大手では転職エージェントと転職サイトが連携しています。そのため、転職サイト経由で書類選考が通らなくても、転職エージェント経由では書類選考が通過することがあります。
大手転職サイトや転職エージェントは両方に登録しましょう。
3.ハイクラス専門の転職エージェントにも登録しておこう
ハイクラスを専門に扱っている転職エージェントも複数あります。中には大手がハイクラス専門の部門を作って、ハイクラスの転職を扱っている場合もあります。
ハイクラスの転職は、給与が高い分、企業が求める要求や条件が厳しくなるのが普通です。そのため、いろんな方から応募をもらうよりも、厳選された応募だけ確認する傾向にあります。
一方で数を集める必要があります。そこで活用するのがハイクラス専門の転職エージェントです。ハイクラス専門の転職エージェントはハイクラスの人しか集まらないので、人事視点では、良い人材が集まる傾向にあります。
また営業もなれているので、ある程度スクリーニングをかけてくれるのも嬉しい点です。
ハイクラスの転職を行う場合は、ハイクラス専門の転職エージェントを活用することをオススメします。
【最強】ハイクラス(管理職)が転職する時に必ず登録しておきたい転職エージェント
管理職の方で転職する際に、必ず登録しておきたい転職エージェントを紹介します。
リクルートダイレクトスカウト

おすすめ度: ★★★★★
公式サイト:https://directscout.recruit.co.jp/
リクルートのハイクラス特化型の転職サービスである、リクルートダイレクトスカウトはおすすめです。特にマーケティング、コンサルタント、金融、経営・事業企画、エンジニアの方を探すときには、このサービスを利用することもありました。
キャリアカウンセラーが面談もしてくれるので、スキル・実績だけでなく、人柄もある程度確かめた上で選考に進むことができます。
あとはやはりリクルートという安心感。リクルートは他の人材紹介会社と比べても1~2段レベルが高いので、リクルート経由での紹介というだけで、ポジティブに選考に臨んでいました。
ビズリーチ

おすすめ度: ★★★★★
公式サイト:https://www.bizreach.jp/
管理職の転職では、ビズリーチも必ず登録しておきましょう。即戦力を探している企業が今最も活用しているのがビズリーチです。
年収1,000万以上の求人も多く登録されていますが、年収が低い応募者も少なくありません。むしろ「それだけの実績を持っているのにその年収なの?」と驚いたことが何度もあります。
スカウト中心ですので、一次面談が確約されているのと、選考期間が素早いのが特徴です。ある程度実績を吟味した上でスカウトメールを送っているので、企業との相性や細かい確認、雇用条件で決まるケースもあります。
管理職経験者の方には必ずおすすめしたい転職サイトです。
ハイクラス(管理職)が転職する時に抑えておいたほうが良い転職サイトと転職エージェント
基本的にはハイクラス専門の転職エージェントを活用するのが最も良いですが、抑えておいたほうが良い転職サイトや転職エージェントも紹介します。人事としてハイクラスを採用する際にも活用する転職サイトです。
ぜひ登録して、自分の市場価値や可能性を確かめてください。
リクルートエージェント

おすすめ度: ★★★★★
公式サイト:https://www.r-agent.com/
ハイクラスの転職活動においても、リクルートエージェントには必ず依頼します。ハイクラス専門の部門もありますが、併用しています。
ハイクラスのようなしっかりとした人材を獲得する場合はリクルート経由からの応募が強いです。やはり営業がしっかりしており、企業側の意図や条件をしっかり理解した上でマッチング率が高く、入社できる可能性が非常に高い人材を紹介してくるからです。
間違いなく登録して損はありません。
キャリアアドバイザーやキャリアコンサルタントも非常にしっかりしていますが、一方で無駄な時間は使わないため、市場価値や転職可能性についてはっきりと伝える担当者も少なくありません。
ハイクラスとして、初めて転職する方にもオススメです。
転職サイトである「リクナビNEXT」とも連動しているため、リクナビNEXTで気になった案件があれば、転職エージェントに伝えれば、連携して対応してくれます。
doda

おすすめ度: ★★★★★
公式サイト:https://doda.jp/consultant/
ハイクラスが転職する場合、転職エージェント3大大手の一つでもあるdodaもオススメです。
リクルートエージェントほどハイクラス案件に強いわけではないですが、やはり大手だけあって求人案件も豊富に揃えていますし、担当のキャリアコンサルタントもしっかりしています。
ハイクラスの転職も豊富な経験があり、寄り添った面談をしてくれるのです。
採用担当として、doda経由で紹介を依頼したこともありますが、やはり良い人材を連れてくる = きちんと面談し、マッチした人材を企業に紹介できる企業だと感じ、安心感があります。
マイナビエージェント

おすすめ度: ★★★★★
公式サイト:https://mynavi-agent.jp/
ハイクラスの転職では、転職エージェント3大大手の一つでもあるマイナビエージェントもオススメです。こちらも豊富な案件を多く抱えていますが、リクルートエージェントやdodaと違った案件を持っています。
またマイナビエージェントは地方に支社を持っているので、地方案件にも強いのが特徴です。
全国で採用を行っていたとき、東京本社で働く人材はリクルートエージェントやdoda、支社の中核となる人材を採用する場合はマイナビエージェントと使い分けることもありました。
例えば転勤で地方へ移動後に転職先を探す時、テレワークしながら大都市の企業で働くことも出来ますし、地元企業へ転職するときにもマイナビエージェントは力になってくれます。
リクルートエージェントやdodaと合わせて3大エージェントは、年齢・キャリアに関係なく登録することをオススメします。
ハイクラス(管理職)の転職でのNG行為
ハイクラス転職のNG行為は、繰り返しになりますが、自分の適正と合わない企業に入社することです。高給であるがゆえに、社内の目も厳しいのがハイクラスの転職です。
大体6ヶ月、長くても1年以内に結果を出すことが最低限求められます。
さらに管理職は、レポーティングや仕事の進め方が合わないとかなり厳しいです。今までの自分のやり方を歓迎されているのか、それとも会社のやり方に沿うように強制されるのか、それによって大きく異なります。
年収などや業務内容で仕事を選ぶのではなく、しっかりと自分が成果を出せるのかを念頭に企業を選びましょう。
さらに人間関係の作り方や仕事の進め方、自分が挙げてきた成果についてきちんと言語化して伝えられることも大きなポイントです。しっかりと説明できるようにしておきましょう。