企業側が「選ぶ側」で、転職者は「選ばれる側」。
こうした認識で転職活動をされる方が非常に多く、特に転職がうまくいっていない方ほどそう思っているらしいですが、人事の認識は全く違います。
転職はお互いに判断し合う場である
例えば人事があなたを面接に来ていただくときは、あなたのことをもっと詳しく教えて欲しいから時間をとってもらっています。あなたも会社を選ぶ上で色々と調べてくれたと思いますが、もっと知りたいことがあるでしょう。
それをお互いに質問し合い、
「本当にこの会社でいいか」「本当にこの人でいいか」
を確認し合う場所だと考えています。
むしろ採用が決まったら長期に渡って一緒に働くことになる。恋愛というよりはむしろ結婚に近い感覚です。これから一緒にいることを契約するのですから。
だから、人事は採用を”お見合い”だと考えています。
だから書類選考や面接は、会社があなたを選ぶ場ではなく、あなたが会社を選ぶ場でもある。
そう考えてほしいと思います。
会社もあなたに気に入って欲しい
実は会社もあなたに気に入って欲しいと考えています。
だから募集要項も真剣に書きます。お見合いで言うなら、「結婚したいタイプや条件」を細かく伝えるようなものです。
もしその条件が会社に不釣り合いのものであれば、誰も連絡(=履歴書)を送ってくれません。だから誤解されないように、でも魅力的に伝わるように一言一句真剣に書くのです。
そして面接に来てくれる人は貴重です。あなたに来てくれて嬉しいのです。一緒に働きたいと思える人と出会えたのだから。
お見合いでも実際に会うとなればメイクもオシャレも気合い入れます。新しい服を買うかもしれませんし、美容院に出かけるかもしれません。なぜでしょうか。
「結婚する相手になるかもしれない」と期待しているからです。
全く興味のない人のために時間を割くほど、会社も人事も暇ではありません。時間を割いてでも会いたい人なのです。
あなたは選ぶ側でもある
面接であなたは質問攻めに合います。なぜだと思いますか?
会社はあなたに興味津々だからです。普段過ごしていて、初対面の人を1時間近くほとんど一方的に質問攻めにすることがあるでしょうか。
そんなことないはずです。あなたの話を真剣に聞き、さらに深掘りをし質問を重ねていく。よっぽど真剣にあなたのことを考えていないと行われないことです。
それだけあなたを採用するかどうか、あなたと結婚するかどうかを真剣に考えています。
あなたと結婚して本当に良いか確認したいからです。
そしてあなたも興味を持ってくれたから面接の場に来てくれたはずです。
にも関わらず、誰にでも言えることを言ったり、ほとんど質問がなかったりすると、「私のことなんて本当はどうでもいいのかな?」と考えます。当たり前です。
最後の会う機会となるかもしれないにも関わらず、関心が薄く見えるからです。
だからあなたもこの会社で本当に良いのか、真剣に見定めてください。真剣にぶつかってください。もし軽い気持ちなら、そもそも応募してこないでください。
そう人事は考えています。