人事として女性の転職者とも多く面談を行ってきました。一般的に女性は転職が難しいと言われているようですが、私はそうは思いません。
とはいえ、女性はライフステージによって、転職の攻略法が大きく異なります。さらに、企業によって働く女性や女性転職者に対する考え方は様々ですので、そこも注意点が必要です。
人事としての私なりの考え方をお伝えし、転職を強くサポートしてくれる転職サイトや転職エージェントを紹介します。
女性の転職者に人事が伝えたい3つのこと
採用担当として、私が女性の転職者に伝えたいのは次の3つです。
- 経歴・実力よりも相性が大事
- どんな働き方をしたいかを意思表示
- 応募企業の女性の活躍像は確認しよう
では簡単に説明していきます。
経歴・実力よりも相性が大事
女性が転職する際にまずお伝えしたいのは、面談において相性が最も重要視されます。その相性という要素こそが、「女性の転職は難しい」と言われる理由かもしれません。
経験上、女性同士が集まると何かしら揉め事が起きる傾向があります。業務内容・配置・待遇・評価といった仕事面の他、男性からのちやほや具合によって、揉めることがあります。会社としては損失でしかありません。
ですので、「今いる女性社員と上手にやることができるか」を注意深く見ます。
どんな働き方をしたいかを意思表示
女性はどうしても結婚・出産といったライフステージの変化が仕事に影響します。
例えば結婚によって旦那さんの転勤についていかなければいけない。出産で産休・育休を余儀なくされる、といったことが起こりうるためです。
とはいえ、それが必ずしもマイナスに働くとは限りません。人事が知りたいのは、あなたがどう働きたいのか。時短でも成果を出して出世する人もいますし、のんびり働く人もいます。
それによって、待遇も評価といった採用の視点も変わってきます。
応募企業の女性の活躍像は確認しよう
特にバリバリ働きたい人に言いたいのですが、採用サイト内にある「女性の活躍像」はしっかり確認しましょう。
女性の活躍像は、その企業が女性には「こういうふうに働いていほしい」「こういう人を評価します」といったモデルケースです。
男性のようにバリバリ仕事をすることを良しとする企業もあれば、子育てと両立して働いている女性をモデルケースとしている企業もあります。(両方を良しとする企業もあります)
面接の時に、自分の方向性と合っているかどうか、確認することをおすすめします。
【最強】女性の転職サイトや転職エージェントの活用方法
女性の転職で、転職サイトや転職エージェントを上手に活用し、転職に活かす方法をお伝えしていきます。
1.転職サイトや転職エージェントは複数登録しよう
女性の転職で大切なことは、自分が望む働き方を叶えてくれる転職候補を、幅広く探すことです。
特に転職エージェントは、抱えている案件は大きく異なります。「転職エージェントならどこでも一緒でしょ」は間違いです。
私も女性を採用する場合は、転職エージェントにどういう働き方をしている人材を求めているのか、転職エージェントに説明したり、転職サイトでもしっかり記述していましたが、内容によって応募数や応募してくる人物が大きく違いました。
採用担当としては、複数の転職サイトや転職エージェントを活用すればするほど費用がかかりますし、応募者が増えるほど書類選考や面接などの負担が増えます。会社としても採用を効率的・効果的に実施しますので、どのエージェントや転職サイトからどんな人材が応募してきたか、などは細かく精査するのです。
複数登録してみるとわかりますが、転職エージェントや転職サイトによって紹介される案件は大きく異なります。
2.大手の転職エージェントと転職サイトの両方に登録しよう
女性の転職でする場合も大手転職エージェントへの登録をおすすめします。なぜなら、転職サイトでは表記できない「裏の転職条件」があり、転職エージェントが面接の時に細かくチェックしてくれるからです。
そのため、採用側としては転職エージェントを経由した人物の方が安心感があります。
しかしながら、転職サイトもしっかり登録しておきましょう。サイトを見て応募するより、スカウトメールが中心になると思います。自分の経歴や実績でどういった会社から需要があるのか、情報収集を欠かさないようにすべきです。
そして、大手転職エージェントは転職サイトも同時に運営しているのが特徴です。逆に言えば、大手エージェントを除いて、転職サイトと転職エージェントを同時に運営している会社はありません。
転職エージェント | 転職サイト |
---|---|
リクルートエージェント | リクナビNEXT |
doda | doda |
マイナビエージェント | マイナビ転職 |
大手では転職エージェントと転職サイトが連携しています。そのため、転職サイト経由で書類選考が通らなくても、転職エージェント経由では書類選考が通過することがあります。
大手転職サイトや転職エージェントは両方に登録しましょう。
最もオススメする転職サイトと転職エージェント
女性の転職活動で最もおすすめな転職サイトや転職エージェントを紹介します。人事として女性採用する際に最も活用する転職サイトです。
転職サイトに登録して、自分の市場価値や可能性を確かめてください。
マイナビエージェント

おすすめ度: ★★★★★
公式サイト:https://mynavi-agent.jp/
女性の転職では、転職エージェント3大大手の一つでもあるマイナビエージェントがオススメです。マイナビは女性の転職支援に非常に力を入れており、ライフステージに合わせた様々な場面で転職を応援してくれます。
また、最近は転勤が少なくなりつつありますが、マイナビエージェントは地方に支社を持っているので、地方案件にも強いのが特徴です。
全国で採用を行っていたとき、東京本社で働く人材はリクルートエージェントやdoda、支社の中核となる人材を採用する場合はマイナビエージェントと使い分けることもありました。
リクルートエージェントやdodaと合わせて3大エージェントは、年齢・キャリアに関係なく登録することをオススメします。
リクルートエージェント

おすすめ度: ★★★★★
公式サイト:https://www.r-agent.com/
女性の転職活動においても、リクルートエージェントには必ず依頼します。むしろ、しっかりとした人材を獲得する場合はリクルートエージェント経由からの応募が強いです。
それは、企業側の意図や条件をしっかり理解した上でマッチング率が高く、入社できる可能性が非常に高い人材を紹介してくるからです。
間違いなく登録して損はありません。
リクルートエージェントはピンからキリまで幅広く案件を抱えているのが特徴ですが、特に給与の高いハイクラス・ミドルクラスの案件を多く抱えている印象です。
さらに、GoogleやAppleといった外資企業やコンサル、商社、上場企業といった大手、メガベンチャーと呼ばれる会社など、普通の転職エージェントでは手の届かない案件も抱えています。
キャリアアドバイザーやキャリアコンサルタントも非常にしっかりしているため、女性が初めて転職する方にもオススメです。
転職サイトである「リクナビNEXT」とも連動しているため、リクナビNEXTで気になった案件があれば、転職エージェントに伝えれば、連携して対応してくれます。
doda

おすすめ度: ★★★★★
公式サイト:https://doda.jp/consultant/
女性が転職する場合、転職エージェント3大大手の一つでもあるdodaもオススメです。
リクルートエージェントほどハイクラス案件に強いわけではないですが、やはり大手だけあって求人案件も豊富に揃えていますし、担当のキャリアコンサルタントもしっかりしています。
女性の転職も豊富な経験があり、寄り添った面談をしてくれるのです。
採用担当として、doda経由で紹介を依頼したこともありますが、やはり良い人材を連れてくる = きちんと面談し、マッチした人材を企業に紹介できる企業だと感じ、安心感があります。
女性の転職でのNG行為
女性の転職ならではのNG行為は特にありませんが、一般的なNG行為や注意事項はありますので、こちらもご確認ください。
あとは上にも書きましたが、どういう働き方をしたいのか、どこを目指しているのか、何を企業に求めているのか、しっかりと伝えられるようにしておきましょう。
その内容によって、人事は選考基準が変わりますし、転職エージェントも紹介する企業が変わってくるでしょうし、転職サイトからのスカウトメールも傾向が変わってきます。
逆にいえばしっかりと自分の中で指針をもっていれば「女性の転職だから難しい」ということはありません。
さらに人間関係の作り方やトラブル対応についてしっかりと言葉で伝えられることも大きなポイントです。しっかりと説明できるようにしておきましょう。